地元岡崎市の自動車関連会社の創業者A氏が嘆いていました。二代目が会社を引き継いで十余年、内部留保が三億円にもなったと。

なぜそれを嘆くのか。A氏はいろいろな新規事業に挑戦し、小さな成功と小さな失敗を繰り返してきた経営者です。なぜ小さいかと言えば、無茶な投資はしない、そして駄目だと思ったときの撤退が早いからです。

一方、二代目はひたすら本業に徹して、節税対策もせずお金を貯めたのです。

そして今、自動車メーカーの大幅減産で受注がパタリと止まった。この会社にそれを補う別事業はない。ただ内部留保はあるから潰れはしない。A氏はそれが気に入らない。使わない現金よりも、お金を生む事業にこそ価値があると考えています。どちらが正しいかでなくタイプの違いです。

国内企業の抱える内部留保総額が四八〇兆円。その一部でも設備投資に回れば、国のばら撒きなど全く必要ない金額です。A氏は齢七十にして新たな事業立ち上げの準備中。若い経営者も小さな冒険にどんどん挑戦して欲しい。【のび太】