村上世彰氏がインサイダー取引で逮捕されました。ニッポン放送を巡る一連の取引を証取法違反で立件するのは困難という意見がもっぱらでしたが、氏はたった2日で罪を認め、「株式市場から退場する」と頭を下げたのです。独特な計算が働いたのでしょう、「金持ち喧嘩せず」です。
直後は、ファンドの保有する銘柄が値下りしましたが、翌日にはすぐに戻っています。仕手集団とは異なり、もともと割安で実のある企業を選択するのですから、ファンドが抜けても影響無しとの判断でしょう。
ニッポン放送という小さなラジオ局が巨大なTV局の親会社であるとか、阪神電鉄が保有する時価150億円の甲子園球場が8百万円で資産計上されているなど、説明の付かない状態を放置し安穏としている経営者は高い授業料を払うことになりました。
村上ファンドの「功罪の功」は企業価値向上に無頓着な経営者に警告を鳴らしたことです。会社法が改正されれば、何倍も手強い海外の投資家を相手にするのですから。【のび太】
2006年6月8日掲載