投資のヒント31 製紙業界の再々編

製紙業界はこの数年で再編が進み、王子製紙と日本製紙の二強が誕生、その下に十社程度の中小が存在しています。その中で北越は「暴れん坊」的存在で、製品の安値攻勢に出ては業界から煙たがれており、今回、王子による買収が成功すれば価格安定がすすみ業界はむしろ歓迎でしょう。  王子が北越を買い取ろうとする金額は、製紙工場を新規で建てることを考えれば決して高くありません。一方、北越は独自路線を守るため三菱商事と業務提携を目指し、大株主になってもらう方法を選択しました。そこへ二番手、日本製紙が買収を阻止するため北越の株式を買い進んでいることを発表し、さらに三番手、大王製紙が公正取引委員会に統合反対の上申書を提出、事態はまるで小説のような展開になってきました。ことの顛末はまだ分かりませんが、国内企業同士の敵対的TOBが日本の証券会社の後押しで行われ、それを阻止するために日本の商社が絡み、業界二番手、三番手が入り乱れる買収合戦はこれからの日本経済を象徴しているようです。【のび太】
2006年8月11日掲載