株式コラム・280 JR九州の業績

昨年十月に上場したJR九州の株価が高値を更新しています。業績も黒字化し、投資家も一安心といったところ。

しかし、この利益は他のJR各社と事情が異なります。減価償却が圧倒的に少ないのです。減価償却は過去の設備投資を毎年少しずつ経費として計上することですが、鉄道のような大きな設備を抱える会社にとって非常に重い経費です。これがない。なぜか。

実は九州は上場直前に過去の設備投資金額を一気に償却したのです。その額五千億円。本来なら十年かけて毎年五百億円ずつ行うものを一括でやってしまった。これが黒字のからくりです。

いくら償却をゼロにしても設備投資は毎年やるので、償却は段々と重たくなり、数年先に今の利益を超えてくる。それまで増益を維持できるでしょうか。

観光電車ななつ星in九州は高いコースだと一泊で四十万円でも予約が取れない盛況ぶりですが、業績の実態は鉄道の赤字を駅ビルなど不動産の黒字で埋めるのが精一杯。ローカルの強み生かして快走できるでしょうか。【のび太】