株式コラム・293 円は安全資産か

 英EU離脱など、何か事件が起こると円高になり、その度に「安全資産である円が買われて円高になった」とコメントが流れる。日本の経済力が評価されたのかとちょっぴり誇りでしたが、さすがに北朝鮮のミサイルが北海道上空を通過したその日のニュースで、円は安全通貨だ、だから円高だと、相変わらずのコメントが出てくるのはいくら何でも違和感ある。そう思いませんでしたか。

これについて専門家は、「何かあるたびに円が買われるのはドルが売られた結果です。世界景気の回復期待でドル買い、後退でドル売り、これが基本」と指摘します。

通貨取引は必ず別の通貨と相対で行われます。有事で世界的に景気が後退するかも、ではドルを売る。さて代わりに何を受け取るか。流動性が高いのは円かユーロしかありませんから、どちらかを買う。こうして円高ドル安になる。欧州混乱で円高ユーロ安になるのも同じ理屈です。

世界同時株安はあっても同時通過安はない、必ず二つの通貨の高安がセットなのです。【のび太】