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投信のヒント412 円安はどこまで

投信のヒント412 円安はどこまで

 常連客が集まる朝の喫茶店。テレビで円安のニュースを観ながら誰かが、一㌦=二百円まで止まらないと言いました。根拠を聞くと、「うちに出入りしている銀行員が言ってたけどさ、日本は絶対に金利は上げられないって。そんなことしたら零細企業バタバタ潰れるし、家のローン返せない人が続出するから」らしいです。
 為替の決定要因は、①二国間の金利差、②二国間の貿易収支、③二国間のインフレの差が基本です。
 今のドル高はほとんど①の金利差です。確かに米国金利は上がり、日本は上がらない。市場は金利差の拡大を相当程度織り込んだから円安なわけです。
 ②貿易収支については、日本の収支悪化の最大の原因はエネルギーの輸入価格が上がっていることです。
つまり二百円の円安は、日米の金利差が想定を遥かに超えて広がり、原油価格が1バレル二百㌦まで上がる。これくらいでないと実現しません。もう一つ、日銀が指をくわえて眺めていることも必要です。こんな極端な空気が出ると円安はピークかも。

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