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株式のヒント414 円安デメリット

株式のヒント414 円安デメリット

 アメリカでアスリート向けサプリメントを製造し、輸入販売している会社社長が頭を抱えています。良質なものを提供するためにぎりぎりの値段でやってきたが、この円安では採算が全く合わない。生活の中で優先度が低い食品をこれ以上値上げしたら売上は大きく下がると。

 戦後日本経済を最も苦しめたのが円高でした。八五年のプラザ合意から始まった円高の流れは、一㌦二五〇円から九五年には七九円台に。そこがピークから思いきや二〇一一年には七五円台まで進みます。円高を乗り切るために日本の製造業は生産拠点を海外へ移しつつ国内雇用を守るという壮絶な努力で乗り切ってきました。そして今度は、円安と戦争リスクで国内回帰を余儀なくされています。

 しかし為替が数年単位で一方的に動くことはなく、この間一四〇円と一〇〇円を何度か行き来しています。日米金利差が永遠に広がることはなく、必ず揺り戻しがあります。日銀もこの水準がリミットだと意思を示しました。デメリットを享受している輸入企業は踏ん張って欲しいです。

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