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株式のヒント415 市場も非日常化

株式のヒント415 市場も非日常化

IMF(国際通貨基金)が、世界経済は三分の一の国がマイナス成長になり、二〇〇九年の金融危機以来最低の成長率になると警告しました。世界中の株価が一斉に暴落してもおかしくない内容です。

 ところが今の相場は、ほぼ米国の利上げにだけに注目し、好景気の典型的な指標、例えば失業率が下がったとか、賃金が上がったといった発表がされると、金利上昇懸念で株価は下がり、逆に景気後退のニュースなら株価は上がる。不思議なことになっています。

 日々世界のニュースに接していれば不景気の臭いがプンプンしてくるからこそ、みんな強気なのです。むしろ景気失速してくれた方が利上げ懸念は吹き飛び、一転利下げ期待で株価は上がる。それが今の投資感覚なのです。非日常的な事件が頻発するから市場も非日常的になっているようです。

株価がもう一段上昇して将来の利下げを織り込み、関心が金利から景気に向いたとき、つまり企業業績を織り込む日常的な相場になったら、そのときIMFの警告が株価に反映されます。

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