野畑証券

ホーム株式コラム

株式コラムStock Column

株式コラム・476 一段と安い日本 

株式コラム・476 一段と安い日本 

 知人に案内されて訪れた大阪の寿司屋。繁華街からふた駅ほど離れた静かな店。カウンター越しの大将が、心斎橋界隈の寿司屋は外人客が押し寄せ、経験の浅い職人がただ数をこなしている。お客と会話しながら握れる店はなくなったとぼやいていました。

 訪日外国人の数がまた記録更新する勢いです。外国人には日本の素晴らしいサービスや商品が非常に安いと感じます。

 それはもちろん円安の影響が大きいに間違いありませんが、インバウンドが初めて年間三千万人を超えた18年、19年の為替は1110円くらいでした。今の水準と比較したら35円も円高ですから、彼らにとって日本は円安になる前から安い国になっているのです。日本の物価や賃金が欧米だけでなくアジア諸国と比較しても低くなったからです。現状の㌦円水準ではさらに輪をかけて安く映っているはず。

 飲食店では二重価格を採用する動きも出ている。昔の日本人がアジア諸国でやってきた大名旅行を今度は彼らが安い国、日本で楽しんでいるのです。【のび太】

PAGE
TOP