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株式コラム・484 銀行の利ざや拡大

株式コラム・484 銀行の利ざや拡大

 低金利が続き利ざや(受取金利と支払金利の差)では稼げない銀行は証券業務に参入してきました。そのさい営業スタイルがあまりに異なるので、証券会社の管理職経験者を採用して銀行員の教育をするのです。その成果あって大量の預金資金が投資信託などリスク商品に流れました。

 ところが昨今の金利上昇で利ざやが拡大。再び預金業務に軸足を移しています

 もともと銀行員はリスク商品で損した顧客に「次はこれで取り返しましょう」などという厚かましい営業は苦手でした。しかしこの株高で若手行員は投資信託営業の魅力を憶えた。利益が出れば顧客は喜びます。ところが株式市場が高値更新するそのタイミングで預金のノルマがドンと降りてくる。

 金利上昇といっても預金金利は0.3%程度。多様な金融商品を学んだ行員は、そんな金利で資金を何年も縛る方が顧客には損失だと感じるはずです。

 預金・融資という本来の銀行業務へ回帰ですが、儲かることを経験したマネーを預金に戻すのは容易でありません。【のび太】

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